仮装通貨だけではないブロックチェーン技術の可能性をオンラインメディアの記事から

ビットコインに関する記事もさまざまなメディアによく取り上げられていますが、そのビットコインをささえる技術であるブロックチェーン技術に関する話題も、仮想通貨に限らず結構目にするようになってきました。
自動運転、シェアリングエコノミー、さまざまな分野への適用の可能性がとりあげられている「ブロックチェーン技術」。
ブロックチェーンとは何か、何が革新的でなぜ仮想通貨以外にもさまざまな分野にも適用できる可能性があるのか、ブロックチェーン技術を使った開発を行う環境はどこまで用意されつつあるのかなどWeb上のさまざまなサイトからピックアップして紹介します。

※下記サイトからの転載。ビッグデータ・AIなどに関するトピックを毎週取り上げています。
TechCrowd: https://www.techcrowd.jp/related/

 「なぜビットコインは重要か」 by マーク・アンドリーセン

Webの創世記の代表的な起業家、マーク・アンドリーセンがNew York Timesに寄稿した記事を、「ITハッカー」というブログに日本語訳したものを掲載してくれたものです。ビットコインブロックチェーンが何で、どのような可能性があるのかをわかりやすく解説してくれています。

ビットコインはそもそも最も基本的なレベルで、コンピューターサイエンスにおけるブレイクスルー

・インターネットのような信頼のおけないネットワークにおいて、見知らぬ人とどうやって信頼を築きあげるかという命題に対するはじめての実践的な解決策

ビットコインは、インターネットのユーザーが、固有のデジタル財産を他の人に転送することを、初めて可能にした。そしてその取引は安心安全で、誰もがそれが行われたことを確認でき、その正当性を誰も疑うことが出来ない。このブレークスルーの重要性は、どれだけ誇張しても言い過ぎることはないだろう。

ビットコインは、インターネット上に広がる決済サービスで初めて、手数料がゼロ又はほとんどかからないシステム。先進国でさえ、既存の決済システムはだいたい2、3%を取る。

ビットコイン関連のイノベーションで即座に明らかかつ大きな領域が1つあるとすれば、それは国際送金。手数料がゼロか又はかからないビットコインに変更することで、これら移民者や移民者の家族の生活の質は高まる。実際、世界の貧しい国々の沢山の人に、これ以上に早く、ポジティブな効果を与えられるものを考えるのは難しい。

・さらに魅力的な使い道は、少額決済である。ビットコインはいくらでも小額のお金を任意に設定できる。そしてそれを世界中の誰にでもタダ同然で送れる。

・コンテンツのマネタイズについて考えてみよう。新聞のようなメディアビジネスがコンテンツに課金することに上手くいっていない理由の1つが、全てを課金するか全く課金しないかの選択肢しかなかったことである。ビットコインがあれば、1記事あたりの課金が可能になる。

 野口悠紀雄の「ブロックチェーン」講義

PHP研究所のオンラインメディア「THE 21 ONLINE」に掲載された野口悠紀雄先生のブロックチェーン講義の第二回目です。

まずは、ビットコインなどの「パブリックブロックチェーン」と、三菱東京UFJ銀行が発表したMUFJコインのような「プライベートブロックチェーン」の違いを解説してくれています。新聞の記事などではあまりふれられない「根本思想」に違いがあるとのこと。

また、ブロックチェーン技術のビジネス分野への応用として重要な分野のひとつとして「シェアリングエコノミー」をとりあげています。不特定多数の人が同じものを共有するシェアリングエコノミーの世界においてインターネット上で「信頼の確立」を実現することができるブロックチェーンの技術はシェアするために必要なセキュリティをローコストで実現することを可能とするとしてスマートロック(電子キー)のスタートアップ企業の例などを紹介しています。

 Coco Framework – Microsoftが提供するエンタープライズ向けブロックチェーンプラットフォーム

ブロックチェーン技術の活用に取り組んでいる株式会社ガイアックスが運営している、Blockchain.bizにおける記事です。

エンタープライズ向けのブロックチェーン推進に取り組んでいるMicrosoftが2017年8月10日、ブロックチェーンアプリケーションの統合的な開発環境を提供するオープンフレームワークを実装するミドルウェア「Coco Framework」を発表したことをしりあげています。

Microsoftは2015年11月9日に、Ethereumのブロックチェーン環境を提供するサービス「Blockchain as a Service(BaaS)」を発表し、クラウドベースのブロックチェーン開発環境に着手して以来、技術開発を進めてきましたが

Coco Frameworkにより、ビットコインを代表とした不特定多数のメンバーが参加するパブリック型ブロックチェーンの他にEthereumのような既存ブロックチェーンのネットワーク上で、コンソーシアム型の企業間でなされる機密性の高い取引も可能となるとのこと。

Coco Frameworkは、マイクロソフト社のクラウドサービスであるMicrosoft Azureのほか、オンプレミスや他社のクラウド上でCoco Frameworkのノードを稼働させることもできるように実装されたミドルウェアとして提供されます。

 多くの賢い人がビットコインを学ばず後悔するというよくある話

Qiitaに掲載されているブロックチェーンに関するまとめ記事ですが、googleで「ブロックチェーン
で検索すると一位に表示される、別のQitaの記事と同じ執筆者の記事です。

わかりやすいブロックチェーン(blockchain)とは何か? の説明

O’Reillyから出版されている「Mastering Bitcoin」をとりあげています。ブロックチェーンのネットワークが通貨のネットワークではなく「非中央集権化された信用のネットワーク」であると、またこの本質を理解するのに時間のかかるものであるということを紹介してくれている簡潔なまとめ記事です。